「マルハラ問題」について思う

ラインのマルハラ おじさん構文 おばさん構文の何が悪い?!

SNSでやり取りをする際に文末に『。』(句読点)を付けると読み手に威圧感を与えてしまうハラスメントはテレビやネットニュースでも取り上げられ賛否が分かれ話題になった。テレビではコメンテーターが「50代の私たちは「。」を付けることで若者たちに怖がられているかもしれません、気を付けましょう」とのコメント。それに対して「句読点は文章の基本だろう?相手が読みやすいための配慮、それに長文はおばさん構文?長文の何が悪い?相手に意図を理解して誤解のないように丁寧に伝えるためじゃないのか?そもそも、私たち世代がそこまで若者たちに迎合し気に入ってもらうコミュニケーションって何なんだ?それっておかしくね?」と(私もだけど)思った人も多いよう。

そこでこの問題を深堀りし研究しました。私たちの世代の多くの意見としては・・・

そして知り合いの若者、受講生たちZ世代10代20代、ミレニアル世代30代に質問し本音で答えてもらうと

確かに殆どが「句読点があると堅苦しい印象は受ける」とは言うものの、先輩・上司とのラインのやり取りで句読点が付いていたとしても、それは気にならない・・と言う

句読点をマルハラとまで感じる若者はごく少数の特異な事例であり、そのネットニュースに対して「そんなバカな!!」と怒るベテラン世代に対して、若者たちのほとんどが「そんな大げさな」とネットニュースを単なるエンタメとし冷静に見ていると感じた。結果、相手と通常の円滑なコミュニケーションができていれば句読点があるかないかなど問題ではないということらしい。

そういえば他にもなんの解決策も示さず「Z世代若者」「老害シニア」問題、妊娠出産のために時短勤務の女性社員を「子持ち様」と揶揄したニュースはそれらの極端なもやもやポイントだけにフォーカスし読み手の心をざわつかせる。それが、これからますます働き手不足が懸念される中職場の分断を煽ることになりはしないのか気になる。実際にネットニュースの影響で、余計な心配や不要な詮索をし、また思い込みで肩身の狭い思いをし、気遣いから職場に居ずらくなり、離職に繋がることもあるようだ。ネットニュースが全く嘘だとは言わない、が、それが全てではなく、解決策も必ずあるのだ。   

今、組織はダイバシティ多様性の時代だ、10代~70歳代まで共に働き、また女性もようやく結婚や出産と言うようなライフステージに関わらず仕事を続けることが当たり前になろうとしている時代、当然、育った環境や文化も教育も違えば価値観も違う、相手の感じ方、モチベーションの有りようは違って当然。そこには正しいや間違いはなく「違い」があるだけなのだ。そりゃ、昭和時代はマイノリティの新キャラが職場に登場しているわけだから互いに戸惑うことはあるだろう。それが過渡期で進化と言うものだ。ネットを通じて視座を変えて互いに自分達とは違う捉え方があることを知ることには意義がある。しかし、閲覧数を上げるため、XやTwitterなどではインプレッション数を上げるため、過激にアレンジし時には虚偽のnewsや書き込みもあることを知っておかなければならない。ネット情報だけを鵜呑みにし敬遠するのではなく、目の前のその人に歩み寄り対話を重ねることで解決策は見えてくるのだから。

どちらかと言うとSNS耐性が若者たちほど充分ではない私たちベテラン世代がこういったニュースをまるっぽ信じ、憤慨したり傷ついたり、心を乱されることが多いようだ。ネットの世界に慣れている若者たちは思いのほか冷静だ。

そう、ニュースを受け取る側はいつでもそれらを見極める力と感性が必要。自戒を込めて気を付けたい